広域都市機能云々委員会が本日終了しました。エコノミストvsプランナーというおもしろい構成でした。毎回遅刻の僕は、その図式に入り込むことなくいたのですが、それでもためになりました。その場で先生方の議論をきいて考えたことから。
大規模店の立地は、ルールをきめた中での競争という図式で理解するとして、競争がルールをかえるのか、そもそもルールとは、都市計画でいうところのなんなのか、さあどうでしょう?
前者は、じゃんけんをして、パーを出し、相手がチョキというのをみてから、「最近は鋏で切れない紙もあるんだぞ」といって強引に自分の勝ちにするのとは、ちょっと違うとしても、出店申請の度に用途地域を見直すのではまずいのは自明です。
で後半ですが、都市マスタープランや都市のビジョンは、ルールとなるのだろうかというところです。僕の理解は、ルールではないけど、ルールをつくるためのバイブルのようなところにそれらがあるというあたりでしょう。ルールは逐次見直すこともあろうけど、バイブルからはずれるルールはあり得ないと思います。で、バイブルも時代の変化とともに見直されていくのだと思います。
ただし、これは言いづらいことですが、経済の動きが、すべて正しいとは思えなくて、前も書いたけど、経済の考え方は、ひとつの規範だろうけれど、必ずしも人間社会のすべてではなくて、経済活動に振り回されているだけで世の中をみていてはいけないように思っています。経済系の新聞や雑誌で得ることは多いけれど、世の中がすべてそれで回っていると思うと、なんだかしっぺ返しをくらいそうです。時代の動きを経済的な側面だけで語ってはいけないと思います。
都市を経済の人たちと議論するのはおもしろいけど、きっとどこまでも分かり合えないかもしれないと、ちょっと思ってしまいました。
もしかして、僕は、観光の人とも馴染まず、経済の人とも馴染まず、相当に偏屈なのかなとも思ってしまいます。
建築の人とはどうでしょう。僕と建築の関係はちょっと微妙です。
僕は東京大学工学部都市工学科の出身です。もともと東大の土木と建築からそれぞれ分家してできた学科ですので、自分の受けてきた教育のスタンスは、多少バランスの悪いところがあるにせよ、土木と建築の間になっています。日本都市計画学会という学術組織も土木と建築と造園の間に位置することになっています。
で、都市交通を専門に生きていくとなると、歴史的経緯から土木に属することになります。土木のみなさんに、土木でがんばってほしいと思いながら教育していますが、僕の心が土木にあるかというとそうも断言できません。もちろん建築にもありません。土木の人が嫌いとかそういうことではありませんし、土木の教育を率先してやっているつもりですし、それは楽しいし、意義のあることと確信しています。
でも、土木だけで都市がつくれるわけではありませんし、都市交通も土木だけでできることではありませんし、より幅広くわかっていなくてはならないので、視野はいつも広げています。もちろん、建築だけで都市がつくれるわけはない(そう思っている人をみると無性に苛立ちます)。
あちらこちらに書いていますけれど、もし都市のことが好きなら、それも多面的にものをみたいのなら、横国では土木も結構悪くありません。住むというところからものを考えたいのであれば、建築のほうがおもしろいかもしれません。
より重要なことは、それぞれ関連領域にはおもしろいことがたくさん詰まっています。前の記事の「選択」の話になりますが、最後は直観かもしれませんね。そして、そこでおもしろさを見出してくれれば嬉しい限りです。おもしろさをたくさんみせてあげることができれば、教師(教授?)冥利につきます。
僕から「おもしろいこと」を引き出させるのは、きっと受講されている学生のみなさんの熱意だと思います。僕はみなさんの熱意を引き出すべくがんばりますし、きっとそのフィードバックループもあると思います。
話はあちこちとびましたが、建築か土木かで悩んでいる方々、そして踏ん切りがつかないかたがたへ。ちょっとは参考になりましたでしょうか?